ヴェルルのアトリエ

ポケモンというゲームをダブルバトルというルールを中心にプレイしている者です。一人でも多くのダブルプレイヤーを目指す人の役にたてたら嬉しいです。

ダブルバトル入門編 その3

目標は常に高く、腰は常に低く。ゲームを楽しむコツだと思ってます。どうも中の人です。

先日、PVが100を越えたと通知が来ました。皆様本当にありがとうございます。

 

さて本日はダブルバトル入門編で紹介したステップ2の努力値と技構成に焦点を当てていきます。

https://verute.hatenablog.com/entry/2020/03/07/190846

例の如くリンクさんがニートだったらすまぬ。

 

と言っても、Youtubeで公開されている某世界チャンピオンの動画の努力値についてのものの方が分かりやすいのでそちらを見るのが手っ取り早いのですが。

なんなら中の人もはじめて知ったり勘違いしてたものもあったので一度そちらを見てもらうのもオススメです。

 

 

して、基本知識としてダブルバトルでは2匹から一気に攻撃されるリスクがあるというのは常に頭の片隅に置いておいてもらえるとありがたいのですが、つまり、物理特殊どちらも受ける事があるという訳です。

これがどのくらいまずいかと言いますと、例えばクレベースですが、シングルバトルで使ったとして、技がフルアタ、持ち物が とけないこおり だったとします。相手が特殊型のリザードンだったとします。この場合クレベース側は引くのが安定行動になりますね。はい、そこ!頑丈からの岩雪崩とか言わない!特性は通常特性としますよ!

ダブルバトルでも交代という選択肢は勿論あります。ですが、ここまで露骨な不利でなかったとしても、相手が物理と特殊1匹ずつという並びだったりした時、クレベースのようなポケモンは特殊型から狙われやすいです。

これはカビゴンのようなポケモンでも物理型に狙われやすいですし、ローブシンは特殊型に狙われます。

このように、シングルバトルではHBやHDぶっぱが安定な場面でもダブルバトルでは違う事もあるかもしれません。

ではより生存力を上げるにはどうしたら良いか。クレベースであれば特殊型がいたら毎回引きますか?それでは動きを制限されすぎです。この時に必要になるのが総合耐久というものです。防御だけ高くても特防が低ければ意味が無いとまでは言いませんが生存確率は低くなります。それを少しでも解決しようとしたのがこの総合耐久という考え方になります。

では具体的にどんなものなのか、知ってる方も増えてきたようですが改めて解説していきたいと思います。
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こんな感じの人向けに説明しますと

体力=(防御+特防)に近づける考え方です。なぜこんな事が必要なのか?そんな疑問を解決するためにうってつけのポケモン達がいます。ツボツボとホエルオーです。
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ではまずツボツボの種族値から。

H 20  A10  B230  C10  D230  S5

防御と特防が非常に高く、他が低いいわゆる受けポケモンの典型に見えるかもしれません。ではなぜツボツボは使われないのでしょうか?以前も言いましたが、強いのにはちゃんとした理由があります。逆に弱いのにもちゃんとした理由があります。

耐性が悪いのでしょうか?虫、岩の複合タイプであるツボツボは弱点3つ半減2つと確かに優れたものとは言えません。

技が悪いのでしょうか?むしのていこうやてっぺき、まとわりつく等の優秀な技だけでなく、実は卵技でどくどくを使えるポケモンです。耐性こそ低いですがBDの高さとどくどくだけを見るなら優秀な枠に入れそうですね?

ではなぜ使われないのか。試しにダメージ計算をしてみましょう。実は注目されてないだけで強いのかも?

まずは陽気A252ドリュウズアイアンヘッドを図太いHB252ツボツボで受けたとしましょう。結果は乱数2発になります。と言っても弱点ですからね。ドヒドイデも弱点を受ければ確定3発とかになりますから仕方ないです。

では次は意地っ張りA252いのちのたま持ちミミッキュのじゃれつくで計算してみます。結果は確定4発でした。弱点さえつかれなければやはり硬いです。ちなみにつるぎのまいを積んだ状態では確定2発になります。まぁ、ドヒドイデつるぎのまいを積まれると乱数3発、Dに厚くすれば確定2発の場合もありますし、仕方ないです。

では次は半減の技を受けてみましょう。意地っ張りA252カビゴンのからげんきを受けてみます。結果は乱数10発。お、これは半減なだけあって素晴らしい結果です。これならはらだいこ積まれても仕事できるかも?結果は乱数3発。素晴らしい耐久ですね。ダイマックスにさえ気を付ければ仕事はできそうかも。

お次は特殊方面見ていきます。まずは控えめC252キョダイラプラスのダイストリーム(うたかたのアリア)を穏やかHD252ツボツボで受けます。こちら結果は確定2発。弱点で耐えるだけよしとしましょう。

次は控えめC252ニンフィアハイパーボイスを受けてみましょう。勿論ニンフィアフェアリースキンとします。結果は乱数3発。実に素晴らしいです。後出しこそ安定しませんが仕事はこなせそうです。

では最後にC252のトゲキッスのダイジェット(エアスラッシュ)を受けてみましょうか。こちらも乱数3発。わるだくみを積まれた場合は確定2発になりますが。

BD種族値驚異の230の割には耐えませんね。それは何故なのか。それはH種族値20という低さに隠されています。ダメージは入りにくいが体力は低い。どこかで見たことありませんか?そう、ドラゴンクエストシリーズメタルスライム先輩です。
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こいつはダメージが基本1しか入らず、魔法は効かず有効な手段は会心の一撃(急所)やメタル属性にダメージが入りやすくなるメタル斬り以外になく、もたもたしてると逃げやがるというモンスターです。でも倒すと経験値たくさん貰えるのでエンカウントするとテンション上がります。ファミコン世代はシンボルエンカウントしないので驚きと喜びは現在の倍だったのではないでしょうか?

そんなメタルスライム先輩ですが、1ダメージをずっと与え続けても実は倒せるときは倒せます。極論1ターン目に逃げられず自分のパーティ全員が1ダメージを2回ずつ与え続ければ倒せてしまいます。

実際には素早さは高いし1ターン目から逃げられるし上手くいきませんが。そんなメタルスライム先輩とツボツボはとても似てます。耐久力はとてもあるんです。しかし肝心の体力が無い。まぁこれで体力もあったら壊れですが。

モンスターズ世代はダイヤモンドスライムや最近だとメタルゴッデスに苦しんだ記憶があるかも?

このように耐久そのものは高くても体力が低かったら意味が無いんですね。

では、体力の多いホエルオーも見てみましょう。

 

まずはホエルオーの種族値から

H170  A90  B45  C90  D45  S60

極端ではありますが、ツボツボ程ではありませんね。あの見た目でガオガエンラプラスと同じ素早さ種族値なのは納得いきませんが

ではダメージ計算、しましょうか。 

では試しにA252パッチラゴンのでんげきくちばしを先制で図太いHB252ホエルオーで受けてみましょうか。結果は確定1発です。まぁこの条件揃って耐えられる水タイプなんてそうそういませんよね。

気を取り直して次はA252ドラパルトのドラゴンアローを受けてみます。結果は毎回2発当たったとして確定3発。やはり弱点でなければ健闘してくれますね。勿論りゅうのまいを積まれれば乱数2発までダメージは伸びてしまいますがそれでも耐えれはします。

お次は半減のA252ドリュウズアイアンヘッドを受けたとします。こちら乱数6発。こんだけ耐えるなら役割対象を選べばなんとかなりそうですね?しかしこのポケモンの使われなさには不意の不一致技で落ちる所にあります。

控えめC252ジュラルドンの10まんボルト、穏やかHD252のホエルオーでどのくらいダメージが通るかですが、乱数2発となります。これは図太いH252D4のドヒドイデとほぼ同じです。

自分で計算してて嫌になってきましたがお次はC252サザンドラあくのはどうです。結果は確定4発。思ったより耐えますね。中の人も希望を持てます。

では最後は半減の控えめC252アシレーヌうたかたのアリアです。結果は乱数6発。こんなもんですよ。ドヒドイデとは比較しない事にしました。さっき傷ついたので。

ホエルオーが耐久が足りない理由としては体力だけが高い事です。ツボツボであれだけ解説したので逆パターンなのは予想できてましたかね?

体力=(防御+特防)の考え方は覚えていますかね?これを分かりやすく言うのなら、体力というのは相手の攻撃を受けれる総数、防御特防はダメージカット率となります。防御、特防の両方バランス良く保ち、なおかつ体力をある程度高くして耐久力のあるポケモンと呼べます。ツボツボやホエルオーの計算結果は中の人としては思ってたより耐えてましたが、皆さんはどうでしたかね?弱いポケモン紹介のように扱った割には耐えると思った人もいるかもしれません。

しかし、これは特化させた場合です。もう片方はとんでもなくゆるふわです。特にホエルオーは体力が多く、バトル場に出すと活躍しそうな雰囲気を出しますが実際はダメージカット率が低いのでめっちゃ削れます。Hに振った時なんかは元々Hが高いので努力値効率が悪く逆に耐久力が落ちてしまいます。

改めてまとめると、総合耐久とは防御、特防のどちらも高めより生存力を上げる考え方であり、体力=(防御+特防)に近づける事でこれを上げることができる。体力だけが高くても、防御特防だけが高くても耐久力は見込めない。

例えばホエルオー。努力値を何も振らなかったとして実数値はH245、BD65となります。使える残り努力値が252しか無かったとして、これをHに振った場合実数値はH277、BD65です。277×65=18005なのですが、これをもしBに252振ったとしたら実数値はH245、B97、D65です。245×97=23765となりますので、実際にゲーム内でこんな計算をしてるかどうかは別としてBDに努力値を振った方がホエルオーは効率が良いのが確認してもらえるかなと思います。

これはツボツボやドヒドイデのようなHの低いポケモンには逆で、Hに振れば振るほど耐久が上がるタイプとなるわけです。

一言に総合耐久と言ってもポケモンそれぞれで正しい振り方というのがあるというのを覚えておいてください。

 

では今度はこんな疑問が浮かぶ人もいるかもしれませんね。ミュウのような種族値がバランスの良いポケモンは?ダブルバトルの育成論を見てるとアタッカーに見られるBDの4振りの意味は?

まぁ、気になったら計算すれば良いんですよ。てことでやってきます。

ミュウの条件ですが、ややこしくしないために性格は意地っ張り、Aに252、Sに4振ってるとします。Hに252振ると実数値は207。BDは120です。かけたら24840です。

これより効率上げられる方法は無いんですかね?試しにHに244、BDに4ずつ振ってみますか。実数値はH206、BD121ですね。かけたら24926になります。お?こっちのが数字大きいですね。実数値も体力こそ1下がりますが、防御、特防は合計で2上がりました。

ローブシン等はHAベースなことが多いですがDとかに4振ってるのはHぶっぱより最終的な効率が良いからです。Hの調整は色々なものがあるのでここで全て説明はしませんがこういった理由でHを削ることもあります。

この事を理解すると有名なプレイヤーさんたちの育成論を見たときに意味不明な点が減ります。初心者~前半中級者と最上級者ですとどうしても何言ってんだこいつ。ってパターンもあるのですが、一番分かりにくいのがこの調整です。計算すれば納得しますが、計算せずに読むと意味不明でしょう。文章題計算しないで理解する小学生とか怖いじゃないですか。そんな感じです。

 

総合耐久やらその辺には今後も少しずつ触れていくとして、次は技構成についてです。これは皆さんも簡単に決めることができる部分かと思いますが、簡単だからこそ奥深いのがポケモンです。今回は何度もシングルバトルとの差別化点として比較されるトゲキッスを例に考えていきます。

ではまず、今回のトゲキッスは穏やかの耐久振りだとします。この時点でこのゆびとまれの採用がほぼ決まっています。まさかこいつにわるだくみを採用でもしたら役割遂行がしにくくなってしまいます。

耐久振りと言うことはその他の技もサポート系が良いですね。候補としては、おさきにどうぞ、あくび、まもる、てだすけ、アンコール辺りです。この中で採用率が高いのはあくび、てだすけ、まもるの3つですが、流石に全て変化技だともしもの時に弱いです。そうなると候補にエアスラッシュマジカルシャインも増えることになりました。

このゆびとまれ、攻撃技、変化技2つが今の時点で決まっているものです。攻撃技は最後にして変化技3つから2つに絞っていきましょう。まずはそれぞれの利点から考えていきます。

あくび:ダブルバトルという受け出しの効きにくいルールでの眠気は強く人気な技。ダイマックスへの圧力だけでなく普段から相手への牽制として優秀

てだすけ:味方の火力支援技として非常に優秀。トゲキッスのような場に残りやすいポケモンが持っていると重宝するためあれば便利

まもる:どうせ攻撃吸われるから先にトゲキッスを落とそうという思考に突き刺さるまもる。相手の攻撃対象を読むという点で上級者向けの技かもしれない。

さて、あなたならこの3つから2つ選びますか?それとも他の技も含め2つ選びますか?採用されていないというだけで優秀な技はあります。ただ、少し使い勝手が悪いと感じるので採用されていないのです。

まぁここはそれぞれの自由、好みの領域なので次は攻撃技の話をしていきます。

エアスラッシュ:怯みの可能性があり、特性てんのめぐみであれば相手を動かさない手段として有効。Sに振っておらず本人の素早さが足りないのが難点

マジカルシャイン:全体技として強い。特性きょううんの場合一度の攻撃で急所判別が2度行われるため有効

ちなみに中の人はこのゆびとまれ、あくび、まもる、マジカルシャインにします。多分。理由としてはあくびの強さを考え他にこの技を切ってまで欲しいと感じる技がないから。まもるの強さは先ほど書いた通り、全体技というのは優秀なので怯みを狙うよりよっぽど可能性のありそうなマジカルシャインと言った所です。

てだすけを切る理由は隣に積みアタッカーを置きたいので過剰火力になることを考慮しての不採用になりましたが、ここは自分のパーティや好みとの相談です。正解は1つじゃないしこれが正解とも限りません。あくまで例の1つと考えてください。

 

一時シングルバトルではウッドハンマー持ちのミミッキュが流行ったかと思いますが、あのような変態みたいな技が流行るのにも理由があります。それが環境に合わせたポケモンの変化です。

そもそも、ドリュウズが使われるようになったのはミミッキュの対策が最初です。それと同じくヌオーの増加でミミッキュウッドハンマーを覚えていた事もあります。アタッカーの技構成もテンプレで行くか、環境で多いポケモンを対策するかで変わってきます。

ローブシン1匹でも確定枠にドレインパンチマッハパンチ。次点でまもるの採用がほぼ決まるポケモンですが、残りの1枠を何にするかはとても大きな問題です。てつのこぶし型であれば三色パンチのどれかですし、こんじょう型なら岩技等のパンチ以外の技も候補に上がります。基本的にパーティの対策の薄いポケモンやタイプへの対策となる技を採用します。

一部例外がいますが強いポケモンになればなるほどできることが多いです。今作であればドラパルト。前作であればギルガルドやカプ・コケコの時間と共に増えていく型の数がそれを示しています。そんな膨大な候補の中から4つに絞ると言うのは極めて困難と言えるでしょう。意識することは1つ。役割対象です。

ポケモンするなら聞く事が多いと思いますが、結論ローブシンはどう頑張ってもニンフィアにはそうそう勝てません。何故か?タイプ不利な上にニンフィアローブシンの苦手な特殊アタッカー。総合耐久とか言いましたが苦手を克服できる魔法ではありません。事故で落ちる確率を減らすためのものです。

ローブシンの役割対象は主にバンギラスドリュウズです。なのでDは低くても最悪なんとかなります。ただ不意の吹雪とかで落ちないためにDとかにも振る。というのが正しい認識です。

このポケモンは誰を相手するために必要なのか、その役割を遂行するためにはこのポケモンは何を覚えれば良いのか、そしてそれを遂行するためにどれ程生存すればいいのか。

ここが分かればダブルバトルだけでなくシングルバトルでも立ち回りが変わってくると思います。

 

今回は以上です。初心者向けである以上あまり長いのは好ましくありませんので、これより長くなると危険な気がします。

実際、育成段階で誰が強いのか、何が強いのかを理解できていない方は多いんじゃないですかね?柄にもなく画像少なめの真面目モードで書いたのはそれだけ大切だからです。

実際ホエルオーやツボツボはポケモン初心者からしたらすげえ耐えそう!って見えるんですよ。中の人がそうでした。

これより詳しい解説は努力値、技構成共に動画がありますのでそちらもチェックしてもらえたらと思います。

一応中の人も育成相談くらいなら全然ご協力しますし暇そうな時とかに捕まえてください笑

いよいよ次回でステップ3ですね。次回は実戦的な話も混ぜつつ、ダブルバトルに必要な思考もほんの少し紹介していきます。それでは皆様、また次回も読んで頂けたら幸いです。ばいばい!